【BRANDING】

コンテンツマーケティングで採用ブランディングを成功に導く!その効果やメリットなどを解説します。

#コンテンツマーケティング #ブランディング #ブランドジャーナリズム #採用

採用ブランディングの手法は数多くありますが、今回はコンテンツマーケティングを用いる方法について説明します。
コンテンツマーケティングを活用することで、今まで自社に関心のなかった学生への接触が可能になり、企業理念や想いに共感する学生を獲得することもできます。

コンテンツマーケティングは、中長期的な施策になり、すぐに効果が現れませんが、構築後長年に渡り効果が持続する優れた手法です。

今回は、採用ブランディングにおけるコンテンツマーケティング(以下:採用コンテンツマーケティング)の活用について簡単にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

採用コンテンツマーケティングの説明の前に、そもそもコンテンツマーケティングがどんなものなのかを簡単に説明します。

コンテンツマーケティングとは

生活者にとって価値のあるコンテンツ(記事)を作成・発信し、生活者の育成を行い心理変容を促す。
そして、最終的に「ファン」になってもらうことをめざす手法。

コンテンツマーケティングは、オンラインでもオフラインでも使える手法ですが、今回はオンラインをベースとし説明させていただきます。

まず、生活者が求めるニーズにあった「価値のあるコンテンツ」を制作し、コミュニケーションの土台を構築します。そして、生活者との接点強化のためgoogleなどの検索エンジンで上位表示されるようSEO※の対策をおこない公開します。

※SEOとは:検索エンジン最適化の略。生活者にとって価値のある情報を検索上位に表示させていく検索エンジンの仕組みを利用し、サイトの構造やコンテンツなどを最適化し上位表示を目指すこと。

一般的に企業サイトなどへは、企業名や商品名など固有名詞での指名検索からの流入が多くなります。
しかし、コンテンツマーケティングは、指名ワードでの流入だけではなく、各コンテンツごとに設定した「生活者ニーズにあったキーワード」で流入させることが可能になります。

例えば、
車メーカーの場合、一般的な検索ワードは「〇〇(メーカー名) 〇〇(車種名)」などになります。例えば、検索ニーズが高い「ステイホーム」というキーワードでは通常流入させることは難しいですが、「ステイホーム」+「車」という組わせなどであれば、コンテンツマーケティングやSEOを適切におこなうことで、上位表示が可能になります。

このようにニーズに合ったコンテンツにより、企業や商品名を知らない生活者への接触ができ、異なるアプローチで企業の認知へとつなげることが可能になります。さらに、他コンテンツなどへの接触回数や頻度を高めることで、企業理解を深めさせることができます。そして、自分ごと化できるコンテンツなどを通し共感へとつなぎ、最終的に「ファン」へと導いていきます。

では、コンテンツマーケティングがブランディングにどのように寄与するのか以下に箇条書きでまとめました。

などが挙げられます。

コンテンツマーケティングは、上記のようにブランディングには欠かせない各要素が入っている最適な手法なのです。

では、このコンテンツマーケティングを採用ブランディングに利用していきます。
上記の「生活者」を「学生」に置き換え考えると以下のようになります。

採用コンテンツマーケティングとは

学生にとって価値のあるコンテンツ(記事)作成・発信し、学生への育成を行い心理変容を促し、最終的に「ファン」になってもらう手法。

簡単に言うと、学生にとって価値のあるコンテンツの発信を通して、「この会社に入社したい!」と思わせることです!

ここで重要なポイントは、「学生にとって価値のあるコンテンツ」であることです。
企業がアピールしたいことを、そのまま伝えるのではなく、学生にとって価値のあるものに変換し「伝わる」ようにしなければなりません。
以下のようなコンテンツが代表的なものになります。

上記のような学生のニーズに合わせ、企業が伝えたいことを学生目線で盛り込みコンテンツにします。

「既存の新卒採用サイト」でも同じような内容を掲載していると思われる方もいらっしゃるかと思いますので、「既存の新卒採用サイト」と「採用コンテンツマーケティング」との違いについて簡単に説明します。

[関連記事]ブランドってなに?「ブランド」をわかりやすく簡単に整理してみました!

採用コンテンツマーケティングと新卒採用サイトは、採用ブランディングの一環でオンライン施策のため同じような立ち位置にみえます。しかし、それぞれの役割や特徴は異なります。

まず、採用コンテンツマーケティングは就職活動(就活)を意識していない学生も含めた長期間の接点になり、就活が本格的になるまでゆっくりと学生の心理変容を促していきます。一方、新卒採用サイトは、採用コンテンツマーケティングなどで企業に興味を持った学生へのさらなる理解やクロージング(エントリー)に大きく寄与します。

まずは、新卒採用サイトについて。「流入」は企業名などの指名検索しか見込めないため「△」。しかし、「コンテンツ」は適切な量で、「コンバージョン(エントリー)」への導線も的確な設計になっています。「また、ブランディング」も適切におこなうことはできますが、接触量や深さが足りない場合が多いので「○」にしています。
一方、採用コンテンツマーケティングの「流入」はSEOにより多種多様な学生の訪問が可能です。また「コンテンツ」も量と質の両方担保されているため「ブランディング」にも大きく寄与します。ただし、直接のコンバージョン(エントリー)には弱い施策となっています。

両者の強みを掛け合わせ、弱みを補うことでオンラインでの採用ブランディングはより強固なものにすることができます。

[関連記事]採用ブランディングとは?目的やメリット、設計方法を簡単にわかりやすく説明します!

では、次に採用コンテンツマーケティングを実施することで、企業にとってどんなメリットがあるのかを説明していきます。

採用コンテンツマーケティングのメリットを説明します。

自社メディアで展開できる採用コンテンツマーケティングサイトには物理的な制限がないので、コンテンツを無制限に増やすことが可能です。
自社でのコンテンツ運用が可能になれば、即時に情報を配信することも可能になり学生とのコミュニケーションも密になります。

SEOに配慮したコンテンツを用意することで、企業名や業種などのキーワード以外での流入を見込むことができます。これにより今まで接点がなかった学生と出会うことができます。また、大学3年生以前の学生にもアプローチしていくなど、採用活動早期化への対策も可能になります。

コンテンツマーケティングでは、多くの記事(コンテンツ)を掲載できるプラットフォームです。上記のようにgoogleなどからのオーガニック流入で訪問した学生に、他の記事をレコメンドし回遊させることも可能になります。流入と回遊施策により接点が増えれば、企業の想起率を高めることができ、エントリーへとつなげることができます。

上記のように複数回コンテンツに触れることで、企業理解を促進させることができます。また、ブランドストーリー※などの想いを伝えることで共感を生み出すこともでき、心理変容を促すことができます。
今の学生は、大手企業や安定志向などよりも企業の姿勢や想いに魅力を感じる傾向にあります。そのような学生に、より「深い」情報などに触れる機会を与えることもできます。
※ブランドは、伝えたい「魅力」や「想い」などを、印象的な体験談やエピソードなどのストーリー(物語)にするストーリーテリングの技法を用いることで効果が上がります。

[関連記事]「想い」がブランディングを成功させる!モノやサービスが「なぜ存在しているか」を伝えることが重要

記事内容によってはSNSでの拡散も期待できます。拡散することでさらに多くの学生とつながることができます。
特に、感情を動かすコンテンツやデータをまとめたコンテンツ、話題や流行りものの記事などは拡散されやすくなります。

採用コンテンツマーケティングサイトは、短期型の新卒採用サイトとは異なり蓄積型資産になります。作成したコンテンツは長期間有効で、数が多ければ多いほどSEOも強化され、接触回数が増えるといった好循環を生み出します。初期構築などに費用はかかるかもしれませんが、長期的な視点で考えるとコストダウンにつながります。また、運用を最終的に自社運用することでも費用を抑えることができます。

また、文章や写真だけではなく動画を配信することもできます。会社や社員の雰囲気をダイレクトに伝えることができる「動画」は、学生嗜好との相性もよく、採用ブランディング向きのコンテンツです。

Web施策のためサイト訪問者のアクセスログを取得することができ、学生のニーズ把握や企業のどの部分に興味を持っているかなどを明確な数字に落とし込むことができます。このデータを活用することにより、コンテンツ内容の見直しやオフラインイベントの最適化なども可能になります。

自社メディアで運用できることで自由度があり、また蓄積型のコンテンツのため長期間運用することでコストパフォーマンスも高くなり、いいことばかりに思えます。しかし、自社メディアならではのデメリットもあります。
記事内容の信憑性が担保できないという点です。このデメリットは、第三者目線を持った他社採用媒体の特集記事などで解消させていくことが必要になります。
しかし、自社内でもコンテンツ内容の工夫などである程度の回避はできます。それが「ブランドジャーナリズム」という手法です。

ブランドジャーナリズムとは

ブランドジャーナリズムとは、企業が自社の魅力や想いをジャーナリストのように中立的な立場で学生に伝えていく手法です。客観性が弱いコンテンツマーケティングの弱点を補うことができます。

詳しくは下記をご覧ください。

[関連記事]ブランドジャーナリズムとは?WEBブランディングやコンテンツマーケティングに活用しよう!
まとめ

採用ブランディングにコンテンツマーケティングを活用する方法を説明しました。

コンテンツマーケティングは、SEOの専門知識が必要であったり、学生目線を考慮したコンテンツを用意するなど初心者には難しい部分がありますので、初期構築は専門業者などに依頼するのがオススメです。
ただし、運用に関してはすべてを業者の方にお願いするのではなく自社でもおこなうべきだと考えています。もちろん、コスト削減という意味合いもありますが、コンテンツマーケティング運用で得られる貴重なデータを企業内で分析し保有・蓄積・活用することで、今後の採用戦略をよりよいものへと変化させていくことが可能になるからです。
私たちは、企業内でのコンテンツマーケティング運用を最適化できるように、ワークショップでノウハウをお伝えするなどのサポートをおこなっています。

もしも、採用ブランディングやコンテンツマーケティングでのお悩みごとがある場合は、お気軽にご相談ください。

Atsushi WatanabeBrand Designer/Planner/Art Director
ブランディングを中心に企業と生活者をハッピーにするために、日々新しい手法や表現、アイディアを考えている。 ブランディングやデジタルマーケティングのご相談はこちら
更新日時:2020.6.15
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